その210

キルトログ、女だらけのパーティに参加する

 パーティ戦をやっていると、ほぼ全員がシグネットをかけて参加していることもあって、倒したモンスターがよくクリスタルを落とす。その種類は敵によってさまざまである。戦利品は個別にロットインによって持ち主を決めるのだが、私がクリスタルをせり落としたところで、特に使い道があるわけではない。せいぜいウィンダスに上納する程度であるが、それにしても納めるのは一定量で構わない。

 多くの冒険者は合成のためにクリスタルを消費する。私の場合、上納分以外はほぼLeeshaにいく。彼女の料理が私の血となり肉となるのだ。ギブ&テイクというやつだが、レベルが高く知識も上の彼女に報いる手段は限られている。だから私は調理の材料をなるべく彼女に渡す。「はい、かあちゃん、今日の稼ぎ」


 私たちはまた仲間を連れて、クロウラーの巣へやって来た。クロウラーは土のクリスタルを頻繁に落とす。調理に使うのは炎や水が大半だが、土を使うレシピも少しだけある。合成をする者にとってクリスタルは消耗の激しい素材であり、とにかくあってあり過ぎるということはないのだ。

 ヒュームのArmin(アーミン)。白魔道士34、黒17レベル。
 ミスラのJebread(ジェブレッド)。暗黒騎士34、戦士17レベル。
 ミスラのPyros(パイロス)。シーフ35、忍者17レベル。
 タルタルのChimimi(チミミ)。黒魔道士35、白17レベル。

 私は戦闘や戦術の知識に疎く、とんちんかんなことばっかり言ってしまったので、次第に無口になった。「迎え挑発」とは何ぞや、というような調子である。ちなみにこの言葉の意味は、釣り役がモンスターを引っ張って帰ってきたときに、出迎えるように挑発をかけて敵を拾うことである(Leeshaにこっそりと尋ねてみた)。

 事務的なやり取り以外は余り会話がはずまない。私はにぎやかに場を盛り上げるキャラクターではないが、戦闘の合間などに他愛ないお喋りをして話題を作る努力はする。それが「余計なことを言うと恥をかくぞ」と思い、口をつぐむものだから、会話が活発になるわけがない。

 何か差し障りのない話題を、と思っていたら、自分以外が全員女性であることに気づいた。タルタルのChimimiも、ヒュームのArminも女である。ミスラのふたりと、Leeshaは言うに及ばず。「実は私も、中身は女性なんです」と冗談を言ってみたら、Leeshaの顔面が蒼白になった。標的を見誤り、クロウラーではなく蜂に魔法をかけてしまったのは、そのせいかもしれない。彼女は逃げたが、文字通りあと一歩及ばず、入り口の手前で倒れた。良い狩場だったのは不幸中の幸いだ。我々はまた全員レベルを上げた。ただし入り口のクロウラーは、敵としては徐々に物足りなくなっていて、もしここで続けて恩恵を受けようとするなら、今度からはもう少し中に踏み込まなくてはならない。

仲間の全員が女性

 人気の狩場でありながら、ライバルのパーティが現れない。だからといって際限なく続ける訳にもいかぬ。Pyrosのレベルがあとほんの少しで上がりそう、というときに、我々は洞窟を脱出し、ジュノに徒歩で帰るかたわら、適当な獣人を見つけては勝負を挑んだ。門に着いたときには、全員が35、ないし36レベルとなっていた。これでLibrossに貰った剣を腰に帯びることが出来る。そろそろ各種装備を買い換える頃合だ。Ragnarokにプレゼントされ、愛着の出てきた鎧ではあるが、財布の中身と相談して、次にステップアップしなくてはなるまい。

(03.12.17)
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