その369 キルトログ、ベヒーモスの縄張りで盗賊団と戦う ダイドッグとわかれた私は、再びLeeshaとともに、ジュノへ戻ってきた。 彼の言っていたベヒーモスの縄張りとは、エリアの名称である。たしかクフィム島にあったと思う。本当に巨大なベヒーモスが徘徊しているのかは定かでない。私は行ったことがないが、そんなに危険なところなら、ゴブリンたちが潜伏するのも大変だろう。だからこそ隠れ家として通用するのかもしれないが。 ベヒーモスの縄張りは、クフィム島、デルクフの塔の西部にある。幸い歩いていける距離である。ゴブリンは個人主義的生き物で、せいぜい家族単位でしかいないのが普通だから、そう大所帯とも思えない。私とLeeshaに加えて、手練の仲間が数人いれば何とかなるだろう……ベヒーモスが出てくれば別だけれど。 Librossに、モンクになって来て貰った。Urizaneはナイトだ。ふたりとも75レベルである。私たちは64レベル。バランスを考えればもうひとり欲しいところだが、鎧が処分されてはいけない。我々は急いで出発した。 雪がしんしんと降り落ちるクフィムである。乾いた風が海から吹き上げる。私たちは震えながら、デルクフの塔の前を通り過ぎた。 北上すると、壁面に洞窟が開いている。そういえば以前、塔の前で狩りをしているときに、こっちの道がベヒーモスの縄張りに通じている、と聞いた気がする。そんなところに出入りするようなレベルではなかったので、気持ちの中でも敬遠し、すっかり失念していたらしい。 洞窟の中は、ちょうどジュノ港からクフィム島へ抜ける道のようだ。黒い岩石に万年雪がこびりついているし、地面のいたるところで、サーメットの背骨が隆起している。 その中で奇妙なものを見つけた。前方の空気が何やら、青みがかっていると思ったら、エメラルドに輝く不思議な空気が、渦になって立ち上っているのだった。どうやらこれこそが、タブナジアに通じるワープの入り口らしい。なぜこんな奇妙なところに開いたのだ? 私は慎重に壁を辿り、渦に触れないようにして(注1)、そこを通り過ぎた。
気づかないうちに、ベヒーモスの縄張りに入ったようである。景色はまったく変わらない。そのうち、蝙蝠がたくさん飛んでいる広い洞窟に出た。Librossが「このへんだ」と言う。我々は西を向いており、前方に道は続いているが、右手――北方にサーメットの骨が見える。何となくそっちが怪しいというので近づいてみた。 襲撃は唐突だった。私が骨の向こう側を覗こうと思ったら、後ろで気配がして、石弓が私の頬をひゅうっとかすめていった。振り向いたらゴブリンが3匹いる。こいつらが盗賊団だ! 私たちは鬨の声をあげ、得物を抜き、奴らに襲いかかっていった。 4対3の対決で、勝てるだろうと踏んではいたが、やはり少々苦戦はした。戦闘が終わると、我々は全員肩で息をしており、しばらく休み、回復に努めなければならなかった。 私はそのあいだ、洞窟内を探したのだが、どこにも鎧らしいものは見当たらない。もう処分されてしまったようだ。私は肩を落とした。今ごろ鎧はどこにあるだろうか。天晶堂ならまだいいが、船に乗って東洋などに運ばれたなら、もう行方を突き止めるすべはない。 私は肩を落として、縄張りを後にした。どうやらダイドッグには、残念なニュースを届けねばならないようだ……。 注1 渦の中のチェックポイントをクリックするとワープ出来ます。タブナジアに行ってない人には無効?なのでしょうね。 (050612)
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