バストゥーク共和国――概要
物を言う責任は問うても物を言わぬ責任を問わない……。
それがこの国の抱える病だ。
――カルスト

 バストゥーク共和国(通称バストゥーク、バス)は、クォン大陸南部、グスタベルグの荒れ野に位置する。ヒューム族とガルカ族の連合国家である。

 現存するヴァナ・ディールの国の中では、ジュノ大公国に次いで歴史が浅いが、三国(サンドリア、バストゥーク、ウィンダス)の中では、最も活力があるとみなされている。ヒュームの優れた技術を背景に、主に鉄の精製で国力を伸ばした。近年ではミスリルやサーメットの開発にも熱心であり、ジュノに続いてクリスタルエネルギーの研究も進める。こうした第二次産業の成功により、国は潤ったが、高度成長のあおりを受けて、社会問題が深刻化しているのも事実である。つまはじきにされたガルカとの軋轢、クゥダフとの泥沼化した抗争など、バストゥークが解決しなければならない問題は数多い。

◆政治

 バストゥークは大統領制であり、数年ごとにヒュームの間から選出される(659年のアレンス法により、国民直接選挙を採用したが、ガルカに被選挙権はない)。現在の大統領はリヒター・カルストである。強い発言力を持つシド大工房長の推薦により就任した(882年)。

 大統領は4つの省庁を統括する。鉱山開発や経営に携わる鉱務省、都市行政や新技術開発を行う工務省、外交や経済のかなめ商務省、国土防衛を担う軍務省である。このうち最大の規模を誇るのが工務省で、工務省大臣は大統領に継ぐ事実上のナンバーツーといえる(現職はアロイス・ミュラー)。

 立法機関は、鉱民議会と工民議会の二議会制を採る。他に独立機関として、司法庁、食料庁、情報庁、保安庁、獣人監視局、冒険者推進委員会、機船公社、競売公社などが存在。省庁や独立機関が細分化しているのがバストゥーク行政の特長である。

◆地理

 884年のセルビナ協約に調印、コンクエスト政策を導入したため、首府以外の国土を持たない。ただしお膝元のグスタベルグ地方は、バストゥーク所属の冒険者の活躍が大きいため、ほぼ事実上の固有領土と化している。

 首府はバストゥーク渓谷の中に位置し、主に3つのエリアに分かれる。北グスタベルグに接し、飛空挺が着水する共和国の玄関口、港区。ガルカ族が数多く住み、ツェールン鉱山への入り口が開いた鉱山区。共和国最大のマーケット商業区。大統領府が設置された大工房は商業区にある。武器屋・防具屋・雑貨屋が立ち並ぶ通称“三軒通り”と、炎水の広場前は、かつて冒険者たちのバザーで賑わい、ヴァナ・ディールでの一大市場を形成していた。現在その座はジュノに奪われているが、第二次、第三次産業こそがバストゥークの持ち味であるから、商業区が共和国の心臓であることにかわりはない。

 炎水の広場は、共和国初代大統領マイヤーが初めてつるはしを落とした、といわれる場所に作られた。「昼はみなの喉潤す水を、夜はみなを指し示す灯を持って……」という彼の演説の一説を体現し、昼は水を噴き、夜は火を灯すように工夫されている。
バストゥーク共和国国旗

◆国旗

 772年に制定。首府を囲む滝、水運を表した青色をベースにする。水車のデザインの中に盾を置き、大工房の煙突を図案化している。「我々は永遠に回転し続ける」「国民の意志を集めてエネルギーにする」というモットーが込められている。

◆人口と宗教

 ヒューム諸族が全国民の70%を占める。バストゥークは人口増加が著しいが、増えるのもヒュームがほとんどである。第二種族のガルカは20%に過ぎない。意外にもエルヴァーンが5%もいる。主にサンドリア、タブナジアから亡命してきた人々である。

 一般的に、バストゥークは信仰心に乏しいと言われる。全国民の55%がアルタナを信仰(アイメルト派)しているが、これを多いとみるか少ないとみるかは議論が分かれそうだ。
 アイメルト派はサンドリア国教会に影響を受けてはいるものの、バストゥークを代表する独立した信仰形態である。557年には大礼拝堂が設置されるなど、隆盛を極めている。815年、大工房が手狭になったことを理由に解体され、祭壇だけが礼拝室というかたちで残された。当時は抗議デモがさかんに行われていたが、工事の断行で一気に熱が冷め、規模が小さくなったこともあって、熱心な信者も激減してしまったという。

 アイメルト派に継ぐのはガルカの語り部崇拝である。厳密には一種の哲学なのだが、語り部が一部司祭的な役割を担うため、宗教とみなされることがある。かつての語り部ラオグリムは故人であり、次世代の語り部は出てきていないため、ガルカ族は心のよりどころを失った状態にある。そのことが余計に、語り部崇拝の宗教的性格を増幅させている感がある。

◆文化および主要輸出品

 グスタベルグ地方は、もともと荒涼としており、イモ類以外はほとんど育たない不毛の地である。ポポトイモたまごナスライ麦粉などが特産品であるが、こうした例外を除けば、食料は輸入する方が多い。塩味のパンプレーツェル、ククル豆を煮たチョコドリンクなどが、バストゥークの食事として有名である。ただし食糧事情から、ヒュームの食文化は洗練されているとは言いがたく、この分野ではガルカの方が評価はずっと高い。

 輸出品は原材および工業加工品が多い。鉄、金、ミスリル、黒鉄、宝石、石材、小麦粉、宝飾品、高級紙、工具、船舶、甲冑などである。珍しいところでは薬品というのがある。700年の鎖死病流行のさい、治療薬の研究のために錬金術ギルドが設立されたためで、同ギルドが開発した製品が各国に輸出されている。一見工業国に似合わなそうなギルドが同国にあるのは、そのせいだ。

◆通貨

 旧貨幣はバインである。ヒュームとガルカで異なっていた貨幣を、527年商務省が統一した。857年、セルビナ-マウラ機船定期便就航の記念として紙幣が発行される。868年、通貨統合によりジュノのギル貨幣を導入、バインは廃止された。
1バイン紙幣】表にはつるはしと鉄砲、裏にはガルカの兵士を印刷
100バイン紙幣】表には歯車、裏にはヒュームの技術者を印刷
10,000バイン紙幣】表には大工房、裏には手を掲げる労働者たちを印刷

(06.05.29)
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